へそ1個返し機種が、パチンコの稼働率低下に拍車をかけていると分かっていてもメーカーが量産する理由。【覆面パチンコ業界人T.,K】

へそ1個返し機種が、パチンコの稼働率低下に拍車をかけていると分かっていてもメーカーが量産する理由。【覆面パチンコ業界人T.,K】

※『覆面パチンコ業界人T.,Kの忖度はナシの方向で』過去の連載まとめはコチラから。

 


 

世の中には数多くの忖度が溢れています。パチンコ・パチスロ業界も然り。

このコラムは、そんな業界の中心部に身を置く1人の開発者が、色々なしがらみを振り払ってお届けします。

最新機種や人気機種の秘話、メーカー関係者ならではの裏話まで。

もちろん忖度はナシ…の方向で。

第27回 ・「スタート」×「パチンコの低迷」の方向で

やぁ。

T., K. だよ。

前回の続き、『ヘソ賞球について』。

前回も書いた通り、メーカーがヘソ賞球を下げた機械を開発する主目的はやはり、“右打ち時の出玉をギチギチまで高性能にするため”です。

そのトレンドが、全機種全メーカーで金太郎飴のように許容していっていいのか?の話はさておき……。(置いとくんか?w)

ヘソ賞球を語る上で触れなくてはいけない「スタート」のお話をしたいと思います。

一般的なセブン機で言うところの「ヘソに玉が入って回転する率」のことですが、恐らくこれを読んでいる人の立場によって、ガッツリと二分される2つの視点が存在します。

それ自体に、“右打ちを高性能にしたパチンコが量産される理由”があると思います。その2つとは、

①:千円スタート(千円遊んだ際の回転数)

②:分間スタート(100玉≒1分間あたりの回転数※業界用語は『S』)

のことです。

これをお読みの方が、非業界人のエンドユーザー様なら①のみ。業界人であれば①②を把握されているでしょうが、自身でパチンコを遊ばない業界人ほど①:千円スタートを本当の意味で肌身に感じないと言えるでしょう。

ここで千円スタートを公式にしてみると……

【250÷(100-ベース)×分間スタート 】
※ベースというのは100玉あたりの払出個数


仮に分間スタート6.0、ベース26であれば千円20回となります。

ここでヘソ賞球を3個とすると、6×3個の18個がヘソ入賞による払出しなので、他の入賞口によるベースが8個となります。

他入賞口・分間スタートの条件、を固定してヘソ賞球1個の場合をみてみると、6×1+8=ベースは14個となり、千円スタートに直すと17回にまで低下します。

つまり!【分間スタートでヘソに入賞する感覚は変わりませんが、千円スタートは3回も落ちる】のです。

エンドユーザーとしてこれはデカいですよね?

というか、もしもある日打った機械が千円20回まわったのに、翌日17回だったら即ヤメの判断するレベルですよね?

ここで恐ろしい事に一定数の業界人の中で未だに「分間スタート一緒なんだから、遊技感同じだし、いいでしょ?w」のマインドに居る人が存在することです。

この人たちは、ヘソ1個の機械もヘソ3個の機械も「同じ分間スタートで遊ばせている」という概念に立っていますから、エンドユーザーが一番計算して感じる千円スタートに対して基本的には「締めすぎてる」を続けてきました。

この歪みも現状のパチンコ稼働の低下に拍車をかけている一つの要因になっていることは、間違いないでしょう。

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